朝起きる
いつもと変わらない朝
昨日と一昨日と同じ朝
変わることのない朝
頭の中のずっと奥の方で
いつだってそう思っている
目を開ける
いつもと同じように
それが当たり前のように
時間が止まること無いように
頭の中ではわかってる
そう思いたいだけなのと
窓を開ける
同じように見えた
同じだと思いたかった
今までと同じようにと
頭のずっと奥にあったものが
突然目の前に現れて
容赦なく降り注ぐ太陽の光と熱風にさらされながら
止め処目もなく雨が降り注ぐ
悲しいとも
辛いともわからない
自分の感情がなくなり
訳も分からず手が震え
唇が渇いていく
一時それは雨に支配された
朝起きる
いつもと変わらない朝
昨日と一昨日と同じ朝
変わることのない朝
頭の中のずっと奥の方で
いつだってそう思っていた
ついさっきまでは
わかっているんだ
そう思いたいだけなんだと
想いは色濃く
やがて許しを得て
次第にその立場は逆転する
しがらみは雨に流されて
小さな小さな塊になる
小さな小さな塊は
静かに形を変えながら
僕の身体に付着する
時間と共に
太陽の光と共に
僕と共に
気づけばそれは
一輪の花となるのだろう
2016.9