散る・舞う

朝、アトリエからベランダを覗くと桜の花びらが数枚落ちていた

昨晩見た桜だろう

うちまで遊びに来てくれたようだ

なんだかいてもたってもいられなくなる

支度を済ませその桜に会いに行った

幼稚園の目の前にある公園で

園児たちの声に混ざりながら

惜しげもなく散り、舞っているその姿は

潔いというか、確信に満ちた美しい彩を創りあげていた

たった数本の桜の木々が創り出すその彩は

何人もの道ゆく忙しくざわめいた心を立ち止まらせ、スッと寄り添っていくのだろう

そんな事を考えながらコレを書いているうちに

何を焦っているのだ

と、問われた感じがした

そういう時期なのだよと返してみたものの

変わらないソレを見て

自分の小ささに笑ってしまった

2021.4.2

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